オペラ・プロジェクトXVIII「こうもり」盛大に閉幕
実に3年ぶりの開催となった小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVIII J.シュトラウスII世:喜歌劇「こうもり」の公演が盛大な拍手と共に閉幕しました。
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、2020年・2021年と中止を余儀なくされたオペラ・プロジェクト。オーディションで選ばれたオーケストラメンバーの中には、3年前に実施したオーディションに合格し、これまで出番を待ってきたメンバーも多数いました。小澤塾長を筆頭に、海外から来日する歌手や、合唱メンバー、そしてスタッフ全員が開催を待ち望んできた公演が無事に幕を開け、そして、4公演の後に閉幕しました。塾長もリハーサル・本公演共に足を運び、公演の成功を喜びました。
「オペラを通じて若手音楽家を教育する」という小澤征爾塾長の信念のもと、2000年から活動を続けている小澤征爾音楽塾。サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーを中心とした講師陣のレベルの高い指導を受け、若手奏者たちは約1ヵ月の間にぐんぐんと成長していきます。また、最前線で活躍する欧米の声楽家や演出家、ヴォーカルコーチらと密度の濃いリハーサルを何度も重ねることで、得難い経験を積む日本のカヴァー歌手や合唱メンバーたち。通常の公演とは比べ物にならないほど、何度もオーケストラとの合わせをするトップクラスの歌手たちも、「これは自分たちにとっても素晴らしい学びの場である」と、楽しそうにリハーサルを重ねてきました。
「技術は個人と個人の間で教えていくことができるが、文化は”場”が無いと教えられない」とは、ある講師の言葉。新型コロナウイルスは、まさに私たちからこの”場”というのを取り上げてしまいました。音楽・美術・文学が織りなす総合芸術のオペラを創り出す小澤征爾音楽塾は、オーケストラにとっても、歌手にとっても、スタッフにとっても「学びの場」です。小澤塾長が常々口にしているように、国境や政治を超えて人が瞬時につながることができるのが、音楽です。ローム ミュージック ファンデーションのご協力により、オペラ公演を行う小澤征爾音楽塾の本来の姿が戻ってこられたことに感謝すると共に、ご来場・ご観劇いただいたお客様に心より感謝申し上げます。本公演の収録映像は、期間限定でアーカイブ配信をいたします。詳細は下記をご覧下さい。
小澤征爾音楽塾の来年の演目は、「こうもり」に引き続き不朽の名作「ラ・ボエーム」。プッチーニによる名曲溢れる傑作をお届けします。舞台装置と衣装は、今回のための新制作です。オーケストラのオーディション情報や、出演者情報は随時公式ウェブサイトで発表いたします。来年の小澤征爾音楽塾もご期待下さい。
小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVIII
J.シュトラウスII世:喜歌劇「こうもり」
アーカイブ配信 決定!
「『こうもり』ってこんなに楽しかったんだ!」と、往年のオペラ・ファンも驚かせた小澤征爾音楽塾の「こうもり」京都公演の模様を収録した映像を、期間限定でアーカイブ配信いたします。若手オーケストラによる躍動感あふれる演奏、トップクラスの歌手による素晴らしい歌声と演技、目を奪われる豪華な舞台装置等を、ご自宅でもお楽しみください。
配信日時:2022年4月3日(日)~5月1日(日)
視聴料:1,500円(税込み/別途手数料220円)
配信公演:2022年3月18日 ロームシアター京都での公演を収録
ドイツ語上演/日本語字幕付き/2時間35分(予定)
視聴方法は小澤征爾音楽塾公式ウェブサイトにて後日発表いたします。